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角田裕毅

タイムチャート

予選まではまったくペースがなく、予選は最下位。決勝もポイントに届きませんでしたが、レース中はオーバーテイクを繰り返し、入賞圏を争うペースを見せていました。上のグラフは、アロンソを基準の 0 として、その前後何秒の位置にいたのかを示すグラフです。ピットストップ回数が多かったので出たり入ったりが多くてわかりにくいですが、角田はアロンソとそんなに遠くないところを走っていたのがわかります。40 周を過ぎたあたりで新品のソフトに交換した角田は、徐々に前との差を詰めていきます。オコンを抜き、ボルトレイトのピットストップで順位が入れ替わり、ベアマンにも近づいたところでセーフティーカー (赤枠のあたり)。ここでかなりのドライバーがタイヤを交換し、角田も交換しましたがここで新品は残っておらず、中古のソフトタイヤを履きました。

このとき、ローソン、オコン、ボルトレイトはタイヤ交換を行わなかったので、アロンソより前にポジションを上げています。しかし、ソフトタイヤに交換したアロンソにオーバーテイクされ、入賞圏外へ落ちてしまいました。特にミディアムを履いているオコンの線の落ち方が目立ちます。こう見てみても、レッドブルの戦略は、できる範囲で最大限を出したと言えそうです。

ラップチャート

セーフティーカーで角田はステイアウトも考えたと思いますが、結果的には 1 つぐらいはポジションが上だったかもしれませんが、入賞には届かなかったでしょうね。セーフティーカーでステイアウトしたローソン、ボルトレイト、オコンが終盤ペースを落としてアロンソに抜かれていますし、今回はこれが最大限の結果、ということでしょうね。ただ、セーフティーカーが出ていなければ・・・というタイミングではあったように思います。

パフォーマンス推移

パフォーマンス比

こちらは各グランプリの予選と決勝それぞれで、チームごとにセクタータイムのベストをそのチームの理論上のベストタイムとして、最速チームを 1 とした場合の各チームの比率をスペイン GP までグラフ化したものです。比率なので、1.00 から 1.01 の差は 0.01 秒遅いのではなく、1% 遅いということです。スペイン GP のカタルーニャ・サーキットの場合はラップタイムが 75 秒くらいだとすると、0.75 秒遅い、ということになります。

中国 GP (Rd2) とエミリア・ロマーニャ GP (Rd7) ではそれぞれフェラーリとレッドブルに最速は譲ったものの、やはり今シーズンのマクラーレン (橙色の線) は強力です。ウイリアムズ (水色の線) はスペインで明らかにパフォーマンスが悪かったですが、ここまでトップチームに混じって戦っていることがわかります。後方の 5 チームはほとんど差がなく、週末ごとに少しの差で順位が入れ替わる感じに見えます。ただ、2026 年に大幅なルール変更が控える中、どこかで来シーズンにシフトすると、この序列にも変化が見えてくるのかもしれないですね。

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