Windows10 の Windows Update でダウンロードエラー(0x80070643)
事象
Windows10 にて、Windows Update がエラーになることに気が付きました。それも、2024-01 の更新で KB5034441。状態はダウンロードエラー - 0x80070643 です。「再試行」をしても、PC を再起動しても症状は変わりません。

ただ、より新しい 2024-07 の更新はインストールに成功しています。最近の更新は累積更新なので、新しいものがインストールされれば古い更新も含まれると思っていましたが、KB5034441 についてはそうはいかないようです。

対策
以下 Microsoft のサイトの手順にそって回復パーティションのサイズを変更し、再度 Windows Update を実行したところ、改善しました。
KB5028997: WinRE 更新プログラムをインストールするためにパーティションのサイズを手動で変更する手順
詳細
どうやら回復パーティションの容量不足が原因のようです。そのため、OS がインストールされているパーティション (いわゆる C ドライブ) の容量を減らして、回復パーティションのサイズを確保する必要がありそうです。しかし、勝手にパーティションを縮小することもできないので、手動での対処が必要になるのでしょう。
上記 URL に記載のとおりの手順ですが、順番に実行してみました。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開き、
reagentc /infoで回復環境の状態が有効 (Enabled) であることを確認する -
reagentc /disableで回復環境を無効にする
diskpartコマンドを実行する- diskpart プロンプトで
list diskを実行する。ディスクの一覧が表示されるので、複数存在する場合は回復パーティションが存在するディスクの番号を確認する -
sel disk 0(ディスク番号が0の場合) を実行する
list partを実行する。パーティションの一覧が表示されるので、縮小するパーティションを番号を確認するsel part 3(パーティション番号が3の場合) を実行する-
shrink desired=250 minimum=250を実行する (250MB 縮小するので、該当のパーティションに 250MB 以上の空き容量があることを確認したうえで実行します)
sel part 4(list partの結果で回復パーティションの番号が4の場合) を実行する-
delete partition overrideを実行し、回復パーティションを削除する (回復パーティションは保管が必要なデータもないのと、パーティションの先頭位置をずらす必要があるため、サイズの拡張ではなく、削除して作成する手順になっていると思われます)
create partition primary id=de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6acを実行し、パーティションを作成します-
gpt attributes =0x8000000000000001を実行し、パーティションの属性を割り当てます (MBR の場合はコマンドが異なるため、Microsoft のサイトを参照してください)
format quick fs=ntfs label=”Windows RE tools”を実行してフォーマットしますlist volで回復パーティションが作成されていること、またサイズが増加していることを確認します-
exitで diskpart を終了します

reagentc /enableコマンドを実行し、回復環境を有効にしますreagentc /infoコマンドを実行し、正常に回復環境が有効になっていることを確認します

この状態で再度 Windows Update を実行したところ、正常に更新が完了しました。
